11月22日

8:00起床。最近疲れやすいんですよ。
僕は映画をつくってる訳なんですけど、これほど自分の手から遠く離れてしまう芸術って他にないですよね。物語りを書いたとしても、様々な人が関わる訳だし、国によって言葉は違うし、演じる人間もいる。嘘をあたかも本当のことのように見せる事は全く初期衝動にはならない。総合芸術みたいに言われるけど、純粋な表現ではない部分が多すぎます。
詩は自分と頭の中もしくは紙の上までの距離しかない、音楽にしてみたら字幕なんかなくたって僕らの胸に届く。たとえそれが10秒だろうと。だから自分の手から離れてしまわないように誰からも援助を受けずに、極低予算で製作や役者は自分と極親しい人間だけによって、映画をつくったのがジョン・カサヴェテスという人なんですよ。その行為はひよってるからという訳ではなく、既存の映画システムが映画を腐敗させていると感じ、そのシステムに背を向けて独自のスタンスでつくり始め、そして結局人間以外写 さないという極論に至ったわけです。
それでいいんだ。だって僕らが映像でみたいものは人間以外に他ならないんですもの。そして映画は人間以外観ないわけだから…。こんな風につくるからこそ、映画をつくる事によって自ら成長し、成長する事によって映画も発展する。そう信じてつくって行きたいです。そう考えられるのは自主のときだけだからね。このまま続けていきたいけどね。
最近インディペンデントなんて言葉がうさん臭く感じ、こんな事を描きました。またカサヴェテスの映画は優しい人間しか出てこない。アメリカの影フェイシズ、ビッグトラブル、グロリア、などなど魂を揺さぶられます。
諸星大二郎西遊妖猿伝を読む。