12/31(wed)

2003年年の瀬師走の大晦日
まさかまさかのECD山谷路上ライブの撮影。
このライブはボランティアの炊き出しの一環で、他に芝居もあった。
そして高熱で瀕死の状態のなか、なんとか京王線に乗り込み、南千住へ。
しかし、聞いた場所へ行くのに、方角を完全に間違える。
身体は悪寒に支配されながらも、何とかECDさんのおかげで到着。俺からみたらこんなに凄い人間に迷惑かけて、本当に死んでもしにきれない。
改めて自分の立っている場所を考えずにはいられない、
こういう風に書くと色んな語弊があるかもしれないけど、
自分は今何をして何を思うか、を非常にクリアな思考にさせてくれた。ここは透明な場所ではなく、現実が眼前に広がっている。
とにかく普通に振る舞おう、こう考える時点で、彼等との距離を感じている。これはまったく見当違いなことは分かっている。のだが、何でかしょうがない、自分がまだきっと世界を知らなさ過ぎるからなんだろう。
そして、予め、路上生活者はカメラに映ることを嫌がったりするであろうことを、少し考えれば分かる筈なのに、そこらへんの確認が出来なかったのは、まったく自分の甘さです。
まだまだ、本当に良いものをつくるには力が足りないのかもしれません。
しかし思ったよりも、(というか炊き出しの時は500人もの人がいたみたいだが)人が多く、芝居の時なんかは結構盛り上がり歓声まで飛んでいた(ヤジも)
そしてECDのライブがはじまる。
小さな路地の交差点の真ん中に組まれたステージで、キーボードとマイクひとつのライブがはじまった。
正直、このライブは今年見た中でというか、今までみたどのライブ、今までに聞いたどんな音、そんなものは何とも思わなくなるくらい、衝撃だった。山谷の冷たい空気に響く声は紛れもなく戦っていました。このライブを大晦日だからとか、初詣に行きたいだとか、紅白見たいとか、年末くらいゆっくりさせろとかで、見に来なかったヤツすべてを後悔させる素晴らしく、凄まじいものだった。自分の姿勢すべてがポーズであることを新たに再確認させられたライブだった。
今年最後の日に人生のベスト1が生まれた。