6月20日(木)

悪魔との謎解き勝負に勝たねばならぬ。
そんな訳で毎晩深夜の徘徊をしているのだが、一向にラチが空かない。

今日の1冊 「暗闇坂の人喰いの木」 島田荘ニ

以前、友人に勧められたこの本だが、こんなにも想像力膨らませてくれる作品だったなんて。しかしミステリーというのは元来、謎解きにこそ醍醐味があるのと思われるが、彼の作品は違う。前置き、つまりその謎の部分に面白みが濃縮されている。しかもその謎が解かれるまでのテンションは他に類をみないもので、僕がかのファウストを読み上げるスピードを10キロとするならば、この人喰いの木は時速100キロを超える。まあ漫画を読むような感覚に近いのかもしれないが。