12月16日

実際のところ、僕は血の繋がりのようなものが大嫌いです。確かに色々な繋がりの中では一番親密なものであると思うが、そのような根源的なものに疑問を感じてならない。映画をつくっている時、僕は人間を描くし、その中には多少の繋がり、つまり人間同士の関係が描かれる。他人の事なんてまるで知らない。人と話をしていても、いつも思うが、その相手の事を考えた事もなく、次に自分が何を話そうか、という事ばかり考えている。優しい人になりたい。もう何もわからねえ。とりあえず、みんなは個であるし、多少の援助はしてもらってるかもしれないが、共同体なんかではないんだ。そのぼんやりとした個と個の関係の中から自分自身に近付けたらと思う。